【ゴースト施工ショップ 探訪レポート No.06】~技巧派ショップもLGSに! キレイ+適法性にこだわる~
ファースト@神奈川県


~技巧派ショップもLGSに! キレイ+適法性にこだわる~  ファースト@神奈川県


法令遵守した施工を通じ、「ビジネスとしての収益増加」「ユーザー満足の向上」の両面でゴーストを活用しているリーガルゴーストショプ(LGS)加盟店をご紹介。
今回は、知る人ぞ知るカーフィルム名人山田陽一代表が営む神奈川県厚木市のディテイリングショップ「ファースト」を訪問。キレイな仕上がりを追求し続ける技巧派フィルム職人にも、ゴーストシリーズの製品品質や根拠ある適法性を明示するLGSの理念にご共感いただきました。
プロショップ様におけるゴーストの取り扱い方、ユーザー様における施工ショップの選び方のご参考になれば幸いです。


▲無骨でプロっぽい雰囲気の倉庫型店舗。若い女性施工者も在籍

汚い仕上がりが呼び起こすカーオーナーの不満


コーティング、カーフィルムを中心に、ラッピング・PPFやルームクリーニングまで総合的にディテイリングサービスを提供するファースト。創業から20年以上、今では15人の規模でカーフィルムだけでも月間200台以上の施工を手掛けています。
地域の一般カーオーナーもさることながら特に顧客層に多いのが新車ディーラーや中古車販売店、鈑金修理やカスタムショップ、コーティング専門店といった自動車関連事業者。お客様の対応窓口をする各事業者にとっては、とりわけ避けたいのがエンドユーザーからのクレームの発生。
そのため施工の外部委託にあたっては価格の安さと同時に優れた品質を常に求めています。
カーフィルムでいうと「仕上がりが汚い」「ゴミの混入が目立つ」といった貼り方を巡っての顧客トラブルは実際に起きているところ。特にフィルム自体は高い可視光線透過率(透明度)を誇り、運転者の目につきやすいフロント3面(フロントガラス・運転席・助手席)に貼ることが多いゴーストフィルムの場合、貼り方のキレイ・汚いが目立ちやすいのです。

そうしたクレームを恐れる神奈川エリアの事業者が「安心してお願いできる」と信頼を寄せるのがファーストです。リアもフロントも必要最小限な内装の脱着を行い、ゴムモールで隠れるウインドウの際まで丁寧に施工。施工後も独自のチェック体制・基準でゴミの混入を確認し、特に運転時に視界に入る範囲に関してはフィルムの貼り直しも含め厳格に一定の品質を保持しています。
山田代表がいまだに現役で自身でも施工するとともに、この細かな目に基づく品質はスタッフにも共有されており、ボディ塗装面の美しさを作るコーティング専門店からも数多く施工を依頼されていることからも、その「仕上がりのキレイさ」が高い水準であることを窺い知れます。


一般カーオーナー車両のほかボルボやアウディ、ポルシェなど輸入車ディーラーとの取引実績も豊富。積載車も2台完備



カーフィルムもコーティングも価格・品質ともにユーザーフレンドリーで、リピーターや既存顧客
からの紹介が多いのはひとえに高い顧客満足度の表れ



創業者の山田代表が一際こだわりを見せるカーフィルム。施工前の内装脱着から施工後のチェックまで、フィルム施工でゼロにするのは難しいゴミ噛みを抑える工夫を積み重ねている
代車(右下)にもフィルムを施工し、仕上がり品質を顧客に事前に確認してもらっている



様々なフィルムを触ってきた職人が認めたゴーストの品質


「クレームが極力起こらない仕上がり」を実現する要素は施工方法に留まりません。長年、様々なメーカーの数多の製品に直接触れてきた山田代表だからこそ、フィルム自体が「キレイに貼れるものかどうか」も十分に吟味。そのため、発色系フィルムが流行り始めてカーオーナーや事業者から問い合わせが増え始めた後も、しばらくは「キレイに貼り切れるか」に自信を持てずに取り扱いを見送っていたそうです。
特に気になっていたというのがフィルム・糊面の厚みや熱成形の特性。従来から日本で流通するプロ用国産カーフィルムの多くは海外製に比べて糊面が厚め。前述のようなゴミの混入が気にされやすい日本国内では、貼り付け時に混入してしまったゴミを厚い糊面で一定程度潰せるという副産物的作用があり、また薄いフィルム厚は熱成形(貼り付け前のフィルムをガラス面の湾曲形状に合わせる作業)がしやすいという利点も生み出しています。

そうした国産フィルムの使用実績が豊富な山田代表ゆえに、当初出回り始めた頃に海外製も多かった発色系フィルムには懸念があったそうです。その見方の転機となったのが、国内大手メーカーの高い品質管理・製造技術下で作られるピュアゴーストシリーズの登場。実際に貼ってみた感触として「問題なくキレイに貼れる」と判断し、正式に同社での取り扱いを開始しました。

同時に、リーガルゴーストショップが掲げる「PT-500を活用した合法施工」にも共感。「一部資格などもあったが、これまで『カーフィルムの施工品質』を対外的に示す術はなかった。法律的にしっかり対応しているという1つの品質を目に見える形で示すことは大切だと思っています」として、PT-500を購入してその測定運用を始めました。


資格や認証制度に関してはネームバリューよりも必要性や実利を慎重に吟味。LGSにはPT-500の
有用性に賛同して加盟



実績豊富なフィルム施工店として早くから発色系フィルムの問い合わせは多かったものの、フィルム品質の点から導入には慎重だったそう


技術講習の講師も担当


プロも一般カーオーナーも信頼を寄せる山田代表のカーフィルム施工ですが、実はそのノウハウの多くは独学で、長年の経験・実績・試行錯誤を基に研鑽してきました。かつてはこの腕をアメリカで開催された施工技術コンテストで披露したこともあり、現地プロも山田代表の施工法に興味を示していたそうです。
そしてこの技術・知見は、施工を生業としているプロにとってはいわば「飯の種」。FCや講習ビジネスなどそれ自体を収益化する場合を除き、基本的には同業者をはじめとした外部には易々と教えるものではありません。その中で、こだわりが強いにもかかわらずそのノウハウの外部との共有に比較的オープンなのも、山田代表のユニークで魅力的なところかもしれません。
数年前に山田代表も立ち上げに関わって組織した同業者ネットワークでは、継続的にカーフィルムを中心とした施工ノウハウを共有。数多く出回るフィルム製品の特性から貼り方に関すること、山田代表が「キレイに貼るためには必要な場合も多いと思っている」という内装脱着についてまで、プロ同士で情報を交わしカーフィルム施工の品質向上に取り組んでいます。中でも内装脱着は、常に新型車が登場するためプロでも情報を更新し続ける必要があるもの。また自動車メーカーによっても傾向が異なるため、組織会員それぞれが得意とするメーカーの取扱ノウハウは互いに重宝されるそうです。
そして今年からは、弊社が製品を卸している大手販売会社の技術講師も務めていただいています。
個社ごとの技術講習だけでなく、幅広い事業者を対象とした製品紹介セミナーの場でもその技術を惜しみなく披露し、ゴーストフィルム、ひいてはカーフィルムの普及に尽力していただいています。
なかなか一般カーオーナーにとっては、カーフィルム施工を依頼する機会はそう多いものではないので、施工ショップによる貼り方・仕上がりの品質の違いなどは比較・判断しづらいところも。
でも、ほぼ毎日のように施工を受け付けて外部委託している車両販売店では、「あのお店に貼ってもらったらクレームになってしまった」「キレイに貼ってくれるショップはないか」というのは日常の一コマ。そしてファーストは、そうした事業者の駆け込み寺にもなっています。
LGSで推進している可視光線透過率測定のように客観的数字で見えない「施工のキレイさ」ですが、そうした貼りの品質にも注目してみると、クリアで発色美しいゴーストをより一層ご堪能いただけるかもしれません。


今なお経営者であると同時に一施工者として日々カーフィルム施工に勤しむ山田代表



同業者グループや販売店の講習などで惜しみなくノウハウを提供。写真右は業界展示会で施工デモを実演する同社若手スタッフ

 

取材協力:(株)ファースト

取材当時