更新)可視光線透過率なぜぶれる?① 測定器による違い PT-500 PT-50 TM2000 簡易測定器 校正など

・カーフィルム施工車両の可視光線透過率なぜぶれる?

とても多くご質問いただきます。
測定器ごとの数値の違い(ぶれ)と校正の問題と思われる数値の違いの解説を行います。


プロの方向けに主に車検などの規格 可視光線透過率70%(以下70%)付近の内容に絞りご案内いたします。


少し専門的な光学知識が必要ですが、フロントガラスフィルムの合法・違法の判断
車検対応の見極めやゴーストフィルムの車検などプロの方には必要な知識です。

理解していないと運輸局・軽自動社検査協会(以下運輸局)での落検や
間違って非合法な施工を行ってしまったり、お客様の財産であるフィルムを合法にもかかわらず破棄してしまうなどの恐れがありますのでご注意ください。


こちらの可視光線透過率測定器を正しく校正調整して運用頂けましたら、フィルムの合法、車検でのいわれなき落検、入庫拒否などの問題解決します。

可視光線透過率測定器 新タイプPT-500 /旧タイプPT-50
https://www.filmshop.jp/product/1965




▪分光測定法 (可視光線透過率分光測定法)
分光光度計での分光測定 ぶれ・誤差の無い可視光線透過率測定方法  
「自動車ガラスの規格JIS R3212」 
「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示 別添37(窓ガラスの技術基準)」
など JIS規格 車検の規格です。

分光高度計・計測プログラム

可視光線の380nm-780nm を5nmごと各透過率を1000分の1%単位などで計測し
可視光線A光の重課係数の値に乗じて算出されます。

モデル光による計算です。

理論的に
1%と誤差が発生しません。

自動車メーカー・自動車ガラスメーカーが採用している測定方法でこちらが基準数値となります。

※車両施工済ガラスの透過率を測ることは物理的に難しいです。
※実際にこの数値を現場で使うことはありませんが以下の測定方法との不確かさ・精度確認、ターゲット数値、数値に違いが起きたときの判断基準などに必要な数値です。



▪直接測定法 (可視光線透過率直接測定法)
直接測定法規格の測定器を使用した測定  運輸局・軽自動車検査協会・各都道府県警察の計測に使用
「自動車ガラスの規格JIS R3212」
「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示 別添37(窓ガラスの技術基準)」
など JIS規格 車検の規格です。

可視光線透過率測定器 PT-50

「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示 別添37(窓ガラスの技術基準)」
5.9. 可視光線透過率試験 
5.9.3.1.2. 直接測定法
5.9.2.に規定する試験装置を用いて、供試体の透過光束と入射光束を測定し、両者の比を百分率で表した値を可視光線透過率とする。
5.9.2. 試験装置
5.9.2.1. 光源
色温度2,856±50°Kに点灯した白熱電球とする。
5.9.2.2. 受光部
JIS Z8701「XYZ表色系及びX10Y10Z10表色系による色の表示方法」に規定されるXYZ表色系に基づく等色関数y(λ)に対応する感度を有するものを用いる。この場合において光束の断面の大きさは、20×20mm以内に収束したものとし、入射の方向は供試体の面に直角とする。


同規格で計測する 可視光線透過率測定器 PT-500/PT-50/PT-51/PT-55(以下PT-50)を使用して測定します。
 
分光測定法と同じ計測範囲計測分布ですが分光法は全域計測して算出するのに対し、直接測定法はアナログで実際のモデル光のA光源 白熱球(タングステン球) の発光を光学フィルターで補正して受光、測定されます。

NDガラスフィルター に対し±3%測定公差(製造メーカー)
※実測(感度校正±0状態)でより精度の高い分光測定法と比べ1%以内の誤差です。(当社調べ)



▪簡易測定 (可視光線透過率の550nmを測定)
ティントメーター簡易計測器での測定 (TM100/TM200/TM1000/TM2000など 以下TM2000) 
多くのフィルム施工店で使用

TM-2000 TINT METER Model2000 INSPECTOR II

LED球と太陽電池を利用したローコストでスピーディーな測定が可能

電源入れるたびに自動校正 0%-100%のキャリブレーションを行います。
劣化にによるずれが最低限

測定範囲は可視光線の波長550nm 帯域幅nm 50nm

精度±2%(製造メーカー)

フィルム施工店などはこちらでの測定を行っていることが多いです。
上記 分光測定法・直接測定法との誤差が出る事を理解して運用する必要があります。

スペクトル変化の少ないニュートラル色のフィルムやサンプルプレート・校正用NDガラスフィルターなどでは数値がズレることは少ないが、スペクトル変化の多いフィルムでは数%(最大5%程度)の数値の差(上ぶれ下ぶれ)が発生することが有ります。

※手元のティントメーターでは70%以上だったが陸運局のPT-50で計測すると70%未満になるといった現象が起こりえます。
※測定範囲分布図と、フィルムのスペクトルグラフなどを確認して予測して運用してください。



よく頂く情報・ご質問

1)「手元の簡易測定器ティントメーターTM2000などの数値と陸運局の可視光線透過率測定器PT-50との測定結果数値が違う」

測定ソース、測定範囲が違います。
ニュートラル色などスペクトルの変化の少ないガラスフィルムには近い数値が出ますが
スペクトル変化の大きい(特に550nm付近)フィルムでは数値に違いが出ます。

※上ぶれも下ぶれも起きます。
※現在販売されている車検規格・JIS自動車ガラスの規格の可視光線透過率測定器はPT-50/PT-500のみです。
※TM2000などの簡易測定器は可視光線透過率測定器ではありません。

PT-50 =可視光線 555nmを頂点に前後100nm広範囲に計測 車検規格・JIS自動車ガラスの規格です
TM2000 =可視光線の550nm を測定  可視光線のピーク550nm付近を測定 規格無し 

図1 測定範囲のイメージ


2)「陸運局のPT-50で計測数値がおかしい、大きく下回る、手元の測定器で予備検査した時の数値と違う、フィルムを貼っていないガラスで70%未満だったなど数値に疑問がある、下ぶれている」

上記1)の問題と違い校正の問題と思われる又は上記1)と校正(校正調整)の問題が同時に起きているとおもわれます。

一番多い相談です。調査すると校正されていない測定器での計測が多く見受けられました。
PT-50 運用マニュアル(取扱説明書)では当日に感度確認・校正調整を行い、感度確認後・校正調整後の印字(プリントアウト)をするよう記載されています。


対策は校正を取った測定器で事前に自身での予備測定を行う。
検査場測定器の当日行った感度確認・校正調整の印字を確認する。(掲示してもらう)
感度確認・校正調整を行っていない場合は行ってもらう。(PT-50本体及び付属品校正用ガラスフィルターで可能です)

下ぶれを感じたら
センサーを合わせ100%の確認、PT-50付属品の校正用ガラスフィルター数値と計測数値の確認を行ってください。


※PT-50は測定器の仕組みから校正後の汚れなど外的要因、バッテリー出力低下、連続使用の発熱などで元の数値より下側にずれが生じる場合があるのでその都度校正調整の必要があります。
※炎天下・高湿度・空気の汚れている環境では正しい数値での測定が難しく特に注意が必要です。



3)「TM2000同士だが数値が違う」

1-2%程度なら機械の個体差でおきます。

数パーセントずれる場合
電池劣化、レンズの汚れ、LEDの汚れなどで誤差が出ますメンテナンス状態を確認してください。

LEDの発色は個体差がございます。
スペクトル変化の大きいフィルムなどでは5nm違うと5%ほど数値が変わる場合ございます。



4)「TM200/TM2000同士だが数値が大きく違う(白色LED・白玉)」

LED球の色を確認してください。

本来 550nmの光を出す黄緑色のLED球 のはずですが、過去に一部販売された白色のLED球の物があります。

ニュートラル色のフィルムでは大き数値に違いが生じませんが
スペクトル変化の多いフィルムや短い可視光線を遮断する黄色フィルム、スーパーUVカットガラスなどでは大きく数値が変わります。
10%など数値に違いが出る場合があります。

※白LED球を使っているTM200/TM2000は550nmを測定していません違う数値がでます。使わないでください。


図2 一般的な黄緑LEDと白色LEDの相対分布図の比較


#STD80YLカリフォルニアイエロー PT-50 85.3%/黄緑LED TM2000 90/白LED TM2000 56%    #AR86(SHINE)シャインゴースト86 PT-50 85.5%/黄緑LED TM2000 85/白LED TM2000 70%



5)「検査機関で校正を行っているTM2000ですので正確な測定器です。」

日本電気計器検定所(JEMIC)などで行っているTM2000に対する"ガラス透過率測定器の校正"の事と思われます。

こちらの校正及び校正証明証は(ニュートラル色の)NDフィルター(A光の透過率)値と簡易測定器の測定表示値を表す事と、測定の不確かさを付随した校正結果になります。

車検やJIS規格の計測ソースと違う範囲での測定結果です。

上記の説明の通りニュートラル色なフィルムやガラスには正しい数値(A光源で計測した数値)に近い数値を出せますがスペクトル変化の大きなフィルムでは数値にズレが生じる恐れがあります。


一般的な校正などに使われるNDフィルター(ND70)の透過率グラフ  A光:71.12%  550nm:71.86%
可視光線領域でほぼ同じ(ニュートラル)な透過率です。光源が違っても同じ数値(近い数値)が出ます。






以上を理解して合法で正しい施工にお役立てください。





当社ブレインテックでは、可視光線透過率測定器PT-500/PT-50や簡易透過率測定器TM-2000の販売を行っています。
計測方法、運用、メンテナンス、校正などアドバイスできます。
検査機関様向けにフィルム知識、可視光線測定方法、計測器運用やメンテナンスの講習も行えます。

検査員様など検査に係る方のご質問承っています。
可能な限り回答を行っております。

当社の公表に間違いございましたらご指摘お願いいたします。

お気軽にお問い合わせください。






以下測定データ画像 
PT-50(校正調整後計測) TM2000(黄緑LED)


"FUNKY GHOST" PT-50:81.2% TM2000:86%


"SHINE GHOST SP2020" PT-50:83.1% TM2000:85%


"XENONⅡ GHOST SP2020" PT-50:83.2% TM2000:87%


"スーパーUV400イエロー89" PT-50:88.3% TM2000:90%




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